【医療コラム】なぜ私はフリーランス麻酔科医になり、そしてやめたのか?その道のりと現実①

医療コラム

フリーランス麻酔科医としての経験と考え方


私は大学病院で10年間働いた後、フリーランスの心臓血管麻酔科医として独立しました。
安定した環境を離れることに不安もありましたが、新しいことに挑戦したいという気持ちが強かったからです。
フリーランスの間にマレーシアでの教育移住をしたり、クリニックを立ち上げたり、麻酔科医の紹介事業をしたりと、さまざまな経験を積むことができました。

なぜ麻酔科医を選んだのか


もともとは内科医として研修を始めましたが、慢性的な病気の治療が自分には合わないと感じました。
一方、手術ごとに麻酔を担当する麻酔科の仕事は、短期間で成果が出るので自分に合っていました。
また、麻酔科では「早く仕事を終えて定時に帰る」ことが評価される文化があり、効率的に働くことを重視する私には魅力的でした。

フリーランスになった理由


麻酔科医として経験を積む中で、「このまま大学で昇進していくことに興味が持てるだろうか?」と疑問を持ちました。
また、自分の力で仕事を得て、自分の市場価値を試してみたいと思うようになりました。
さらに、開業などのビジネスにも挑戦したいという思いがありました。
不安はありましたが、「安定よりも挑戦」を選び、フリーランスとして独立しました。

フリーランスとしての現実


最初の仕事では、「もう大学は助けてくれないんだ」というプレッシャーを強く感じました。
しかし、仕事の裁量が増え、報酬も上がったことでやりがいを感じました。
一方で、体調管理にはより気をつける必要がありました。
自分が休むと代わりがいないので、仕事に穴をあけられません。
また、フリーランスの収入は給与所得扱いになり、節税の工夫が必要になる点も課題でした。

現在のフリーランス麻酔科医の状況


今では本当の意味でのフリーランス麻酔科医はほとんどいません。
麻酔科専門医の更新条件として、同じ施設で週3日以上働くことが求められるようになり、複数の病院を自由に渡り歩く働き方が難しくなったからです。
そのため、多くの麻酔科医は「半フリーランス」として、常勤の仕事を持ちつつ、空いた日に別の病院で働くスタイルをとっています。
安定性は増しますが、収入の上限が低くなりやすいことや、フリーランスならではの自由な働き方が制限されるというデメリットもあります。

-フリーランス的な生き方を考える


完全なフリーランスは難しくなっていますが、麻酔以外の活動に時間を使うことで新しい可能性が広がるかもしれません。
教育や研究、ビジネスなど、他の分野に挑戦するのも一つの選択肢です。
安定と挑戦のバランスを取りながら、自分に合ったキャリアを築いてほしいと思います。
ただし、無理な挑戦で心身を壊してしまっては意味がないので、無理のない範囲で取り組むことが大切です。

-おわりに


フリーランス麻酔科医としての経験は、私にとって大きな財産となりました。
さまざまな現場で人脈を築き、麻酔以外の分野にも目を向けるきっかけになりました。
この経験を通じて得た考え方が、今後のキャリアを考える方々にとって少しでも参考になれば幸いです。
さらに詳しい内容ついては、noteでご紹介しています。ぜひこちらからご覧ください!

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この記事は当院の医師が監修しています

理事長/院長:竹森 健(医師・医学博士)

理事長/院長:竹森 健(医師・医学博士)

2001年に日本医科大学を卒業後、2008年には同大学院の疼痛制御麻酔科学を修了。2010年に渋谷三丁目クリニックを開設し、現在も現役の心臓麻酔科医として心臓手術を担当しています。麻酔科専門医としての豊富な経験と、高度な医療技術を駆使した治療を提供し、患者様の安全を第一に考えた医療を提供しています。

監修医師 竹森健の著書紹介

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