【医療コラム】備蓄米(古米)=まずいは本当か? 30年保存のデータと本当の課題

医療コラム

古いお米って体に悪いの? 備蓄米の「栄養と安全性」を医師が解説


最近、お米の価格高騰や供給不足が話題になり、「備蓄米(長期保存用のお米)」に注目が集まっています。
一方で、「古い米はまずい」「栄養がない」といったイメージも根強いですよね。
実際のところどうなのか、医師の視点から解説します。

古いお米=まずい?でも栄養は残っている

確かに、長く保存されたお米は香りや食感が新米に比べて落ちることがあります。
でも「まずい=食べられない」ではありません。
実験では、家庭で30年間保存された米でも、炭水化物やミネラルはほとんど減っていないというデータがあります(PMID: 24329521)。
ビタミンB1など一部の栄養は減りますが、非常食としては十分なレベルです。

政府の備蓄米は冷蔵でしっかり管理

日本の備蓄米は、玄米のまま冷蔵保存されています。
玄米は白米より酸化に強く、風味の劣化も少ないため、長期保存に向いています。
だから「古いけど質がいい」備蓄米も多いのです。

医師の立場から見ると…

古いお米で心配なのは、

  • ビタミンなど一部栄養の減少
  • カビや変質などの衛生面
    でも、保存方法が適切なら、安全性やエネルギー源としての価値は十分あります。

本当の問題は、農業と流通のしくみ

今回のコメ不足で備蓄米の放出が検討されていますが、
これは本来「非常時の命綱」であるはずの備蓄米を、日常の穴埋めに使わざるを得ない現状を意味します。
その背景には、農家の減少や流通の問題など、根深い構造的な課題があります。

まとめ

  • 古い米でも保存状態がよければ栄養は残る
  • 備蓄米は品質管理がしっかりしていて安全性も高い
  • 大切なのは「どう保存し、どう使うか」
  • 最終的には農業・流通の体制を見直すことが本質的な解決につながります

📌一言メモ
「古い=ダメ」ではなく、「どう活かすか」の視点が大事です。
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https://note.com/kent8129/n/n5a62db6ad314